主婦をしながら漫画・イラスト制作してます。常夏さわやのブログ

浦島太郎でお話とキャラクターについて考えた

2017/11/07
 
この記事を書いている人 - WRITER -
常夏さわや(tokonatsu sawaya) 1981年神戸市生まれ 現在埼玉県川口市で夫と二人暮らし。  まんが、イラストの受注製作をしています。

先日私は すごく考えていたんです。

浦島太郎は漁師なのになぜ亀を助けたのか?って

漁師にとって海の生き物は獲物ではないですか。

昔話はサラッと語られていてツッコミ所満載なんですが

想像の余地があることが昔話の魅力なんでしょうね。

そんなわけで自分なりに理由を考えてみたのですよ。

 

浦島太郎は亀を助けたのではなく

自分が不漁だったから子供に八つ当たりで説教した。とか

そして助けられたと勘違いした亀が恩返しに来て

竜宮城で歓待をうけるも

太郎は日頃魚を殺しまくっているのでどこが良心がとがめて苦しく

「帰りたい」って言っちゃう。

歓待が「もう嫌だ」とは言えないから

「家族が気になる」とかなんとか言って帰る。

玉手箱は竜宮から地上に帰る人は必ず持たされるんじゃないかな?

それが何であるか言ってしまえば太郎が受け入れられないかもしれないので

「決して開けないでください」って言って渡すしかない。

多分、普通は竜宮に行った人間は地上に帰れないんでしょう。

時間軸が違うから

帰る時は清算として玉手箱に「老い」を詰めて渡さなきゃいけない。

ずっと竜宮に居れば清算しなくて済むんでしょう。

歓待してるから帰るって言うのは想定外なのかも。

でも家族思いの太郎が帰りたいって言うんじゃあ仕方ないよね。

帰ってももう家族は居ないよ、とか言ったら太郎、どうなるか分かんない・・・

竜宮がお気に召さなかったのね・・・って

乙姫は二度と会えないと思っているんでしょうね。

って私はそんな風に考えました。

 

太郎は主人公で漁師の男!漁師の男なら、漁師の男なら

どう反応するのかと考えます。

「親孝行者」とかいう設定もありますが親の出番は殆ど無いし

「親孝行者」だったら竜宮に行く前に

「お母を置いていけねェだ」って踏み止まれよって思います。

ストーリーとキャラクターは連動してないといけないです。

状況に対してこの人はどう反応するのか?何を思うのか?

それを描くのがキャラクターを描くということだと思います。

そして物語という一纏めな物はキャラクターの変化を描くもの。

「行って帰ってくる」ここが浦島太郎のお話の型だと思います。

これが決まってないと何も描けないと思います。

キャラクターからお話を考えるのはなかなか難しいです。

始まらないし終わらない可能性大です(;^ω^)

お話を「行って帰ってくる」だけでも決めてかからなければなりません。

きちんと終わるためには最初にお話を作っておくのが大事です。

んで、お話を作り込んでいるとキャラ忘れてしまって

なんで漁師が亀を助けるの~?

亀に誘われて海に潜るの~??ってな事が起こっていたりするのです(;^ω^)

勢いでバーっと描いてバーッと見せて これはこういうもの!ってな作品もありますが

それって意図してできるものではない気がします。

 

ちなみに「浦島太郎」はもともとは「浦島子伝」ってな伝承で

亀を助けるとか無くって

海で釣りしている男のもとへ亀姫という美女が海から顔を出して

「海からいつも見とったけど 

あんた ええ男やから ウチの婿にしたいんやけど竜宮に来ーへん?」と誘ってきて

漁師の男は海に入っていくのです。

亀に誘われたら行かないかもしれないけど美女に誘われたら行きそうじゃないですか。

人間味ありますね~~夢がありますね~~いいですね~~

竜宮に行ってからも結構お色気エピソードがあるそうなんですが

この伝承を子供向けのお伽噺にしようとした人々が居て色々変えて

「浦島太郎」の物語ができたようです。

面白い話に余計なことしやがって・・・と思いつつ

子供向け昔話にしたおかげで誰でも知っているくらい知れ渡ったのでしょうね。

誰向けにするか?これ、大事ですね(´;ω;`)

 

 

 

 

 

 

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常夏さわや(tokonatsu sawaya) 1981年神戸市生まれ 現在埼玉県川口市で夫と二人暮らし。  まんが、イラストの受注製作をしています。

Comment

  1. hyaku hyow より:

    FBでなくここにコメントします。亀に竜宮城だと 男性器が女性器に誘われているように感じますね。

    桃太郎はまさに赤ちゃんの誕生を昔話にしていますね。

    シンデレラのガラスの靴も原話は木の靴だと読んだことがあります。

    マンガはどちらの編集部に見てもらったのでしょうか?

    • 常夏さわや より:

      ブログにコメントをありがとうございます(´∀`)
      亀に竜宮城に性器のイメージとは言われてみればそんな感じもしますね。
      もとは大人向けだったので制作意図があったのかもしれませんね。
      桃太郎が赤ちゃんの誕生を物語にしているとか
      hyakuさん、なかなか読みが深いですね。

      シンデレラのガラスの靴が木靴だったとは知りませんでした。
      何の本で読まれたのでしょう?

      マンガは数多くの編集部に持っていきました。
      前回イラストに描いた編集者は今は休刊してしまった雑誌の方です。
      出版社は小学館だったので今もどこかで編集をされていると思います。

  2. hyaku hyow より:

    さわやさま
    小生の話におつきあいありがとうございます。
    落語には父親が桃太郎の話を子供に聞かせて寝かすのですが、逆に桃太郎の話を子供から背景を解説してもらい、親がいつの間にか寝てしまい、「親は無邪気だ!」という子供のセリフの落ち。というのがありますね。

    今はありませんんがリーダスダイジェストか何かで、シンデレラの靴は木靴だったと読んだことがあります。検索したらこの説のことに触れているのがありますね。

    持ち込み営業をなさっているんですね。

    僕はかなりむかしに少年マガジンとガロに持って行きました。けんもほろろってやつですかね。

    • 常夏さわや より:

      hyakuさま
      コメントありがとうございます。
      大人と子供の立場が入れ替わって子供のツッコミがオチになるって落語らしいですね。
      シンデレラについてちょっと検索したら色々出てきますね。
      木靴の他にも銀の靴や金の靴、もっとも古い説ではバラの花かざりのついたサンダルでした(*´∀`*)
      シンデレラも浦島太郎の様にかなり古くからあって時代を経て色んな書き手に変えられてきたようです。
      諸説を知るのは面白いですね。

      hayakuさんは漫画の持ち込みをなさっていたんですね。
      けんもほろろは私も経験あります。
      少年マガジンとガロに行くとはどんな漫画を描かれていたのでしょう、想像がつかないです。

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