主婦をしながら漫画・イラスト制作してます。常夏さわやのブログ

映画「れいわ一揆」を観に行って監督のトークショーで共感しまくった話

 
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常夏さわや(tokonatsu sawaya) 1981年神戸市生まれ 現在埼玉県川口市で夫と二人暮らし。  まんが、イラストの受注製作をしています。

ミニシアター「アップリンク渋谷」に行く

10月14日(水)に以前から観たいと思っていた映画、れいわ一揆を観に行きました。
私、れいわ新選組の応援をしてたし、これは見なきゃって思ってました。

アップリンク渋谷という映画館に初めて行きました。
渋谷駅から20分くらい歩くんですね。映画館の入り口が見当たりませんでした。
カフェの入り口から入って奥に映画館の窓口があるんですね。

帰りに撮ったので夜の写真
カフェは席が壁沿いのボックス席が3つだけで
室内の殆どが映画グッズ展示場になっていました。
面白いです。

映画上映20分前位に着いたので
ネット予約しておいたチケットを発券機で発券して
カフェでランチしました。


お洒落なボックス席で
ステキなランチボックスAをバクバクと急いで平らげて
一階のシアターにスポッと入りました。
1分後に上映が始まりました。

「れいわ一揆」をネタバレしない程度にご紹介すると

東大教授でトランスジェンダーで女性装の安冨歩氏が
2019年の参議院選挙にれいわ新選組から出馬したドキュメンタリーです。
4時間の大作です。
途中で10分の休憩が確保されていて第一部と第二部に分かれています。
きっと重たくてしんどいのだろうと思って、見るのに勇気が要ったのですが
見てみたら、明るい画面と軽快なテンポで長さを感じずに楽しく見れました。

 

私の感想

私が知らなかった安富歩氏の活躍がたくさん紹介されていました。
選挙期間中に馬を連れて街頭演説をしていたのは有名ですが
東京の阿佐ヶ谷に作った牧場が映像で見れてよかったです。
ああ、こういうことだったの。と現実的に感じました。

馬を交代させて北海道や沖縄にも行っていたのですね。
所々、映画ならではの美しいカットが出てきます。
一面緑色の野原を馬を連れて楽器を奏でながら歩いていく安富一行を遠くから見たカットや
サンゴ礁の海に投下するコンクリートを運ぶ大型のコンクリ車が
警備員に守られたゲートの中に吸い込まれていくカットが印象的です。
そこで話している安冨氏のお話も断片的ですがグッと来るものでした。

安冨氏はいつでもどこでも相棒の片岡氏と一緒に居て
片岡氏がピアニカや打楽器を持って奏で続けています。
それが政治活動に軽快さや面白さを添えているのは確かです。
ときには5人位の楽団になっていてバイオリン伴奏などもあります。
いつも生演奏を伴っている。安冨氏はなんて豪華なんでしょう。

演奏禁止の立て札の前で演奏したり、明治神宮の中に馬を連れて行ったり
あちこちで警備員的な人に「とにかくやめて出ていって」と言われまくっています。
スンナリ素直に引き下がることはなくて、いつも反論をして一悶着しています。
私ははじめは「とにかくやめて出ていって」という側に共感していたのですが
映画を見ていると安冨氏の言い分もアリな気がしてきました。
「とにかくやめて出ていって」は慣習的で感情的でそれ以外なんでもなかったりして
何が迷惑なのか説明できないでいて
「とにかく」って言ってヒトのやっていることを妨げる。
それを言う方もどうなの?って思ってしまったりも・・・

映画は時々文字が出てきて監督からのメッセージがありました。
マイケル・ジャクソンの楽曲の使用料が高いので流せないとか
酔っ払いのオッサンが気になってしまったとか
ストレートさにけっこう新鮮な驚きました。
休憩のときには文字だけでなく監督の声が入っていました。
「10分休憩でーす。」って
分かりやすいし面白くていいと思います!

第2部は選挙が公示されていよいよ盛り上がっていく時期を描いていて
れいわ祭りや投開票の様子などが出てきて当時の盛り上がりが伝わってきました。
他の候補者の様子やインタビューや演説も出ていて
私は照ちゃんにグッときました。
あの当時もグッと来ましたが
映画でステージに上る前の様子など見て泣きそうになりました。

2019年の参議院選挙の時は
私もれいわ新選組の応援でポスター貼りをしていたので
あの時はあそこにあの人と居たな、あの時は、あの時は・・・
と思い出しまくっていました。
在りし日の光を見ているようです。
みんなカッコよく輝いていました。
映画には大西氏や野原氏もカッコ良く出ていました。
今はもう、れいわ新選組に居ない。彼らも私も。
ホントによく映画を撮って残してくれたものだと思います。

映画のテーマ曲?がピアニカによる行進曲で素朴でほのぼのとしつつも、やや短調なのですが
進んでいるのかどうか分からなくたって、それでも歩いていくんだ」って感じが伝わってきました。
けっこう心に残るメロディでした。
映画の終わり方、良かったと思います。
映画を見て安冨氏の事が前よりも好きになりました。

監督のトークショー

映画が終わった後
映画館の人がテキパキとステージに椅子と飛沫防止シースルー垂れ幕を出して
のそのそっと原一男監督がやってきました。
ものすごくフツーに入ってきたので驚きました。
映画監督のトークショーが始まる感じがしませんでした。

ミニシアターなので20人分くらいの座席しかなく、ステージと観客席が近くて
その時居た観客は5人くらいでした。そして私は観客席のど真ん中に座っていました。
なんて豪華なんでしょう♪
監督は慣れた感じでスラスラ話してくれました。

この映画はカメラの前の人達と葛藤がなく
10人の候補者の気持ちが「そうだそうだ」と思えることばかりで腑に落ちた。と
1年経って色々とあって・・・太郎が変わったとか言われるけど・・・

太郎についてはどうにも未消化な感じであまり喋られませんでした。
その感じ、分かる~~

東北ツアーでこれまでの作品のファンだという方に
「この映画は重厚さがなくて拙速だ」と言われたこと。
監督は腹立たしかったそうですが拙速と言えば拙速だとも認めていました。
拙速を悪いふうにとらないでほしいと。
代表作「ゆきゆきて神軍」は作るのに5年かかって。「全身小説家」は3年半。
新作「みなまたまんだら」は15年。「れいわ一揆」は50日で作った。
これまでの作品が重厚なのは当たっているが今回は軽く作ろうと思った。と
ただ映画は人間の感情を描くものと思っている。
感情を掘り下げて、その行動の元を描いてこそ権力批判になる。
私は、よくぞハッキリ言ってくれたと嬉しくて何度も頷いてしまいます。

監督は、若い頃に自分の居た映画会社のドキュメンタリーを見ていて
討論のシーンは眠くなるので自分が監督になったら眠くさせない映画を撮ろうと思ったそうで
アクションでドキュメンタリーを撮ろうと思ったがそれができたのは最初の「CP」くらいで
後は言葉が多くなってきた。と
今回は言葉に対して後ろ向きになってはいけない。
言葉を漏らさず撮ろうとした。
そしたらテープが14時間にもなった。
時系列に並べて通して見て同じ意味の所を削ったら9時間になって
更に通してみたら要らないシーンが分かるので削って、その作業を繰り返して
4時間になったところで編集マンと「これ以上は削りたくない」となった。
短くしようとしたらまだできるけれど
障害者の人が指差し通訳をしているところなど削ったら意味がなくなるから残している。
お客さんは何を求めて映画館に来るのか?といえば
今の政治が酷くて苦しいはず。
皆さんが持っている個々の葛藤が候補者の言葉のどこかに感応(共感)するのでは?と。

私は頷きまくってしまいます。

観客の質問コーナーになって一人が挙手して質問をして
1個かんたんな質問した後に
「痴呆の母とそれをみる子供」みたいな映画は撮らないのですか?と
リクエスト的な事を言ったのですが
監督は
映画って出会いなんですよ。と
〇〇というテーマについてドキュメンタリー撮らないの?というより
フッと興味の湧いた人物と出会って撮るんです。と

私はまたそうだ!そうだ!そうなのよ!と頷きまくりました。
たかが私程度でも何か描く人間だと言うと
「こんなの描かない?」と軽くデカイことを言われたりします。
でもそう、そのテーマがどうっていうか出会いなんですよね。

更に別の観客が挙手して「れいわ一揆はいくらくらいかかりましたか?」と
誰もが興味深い質問がカッ飛びました。

映画の制作費について

監督は、
最初はポケットマネーで撮り始めて交通費と飯代。
自分たちの給料は考えず、編集はプロに頼むから費用がかかる。
配給会社に行ったら
「ドキュメンタリーはもう撤退するけど最後に30万なら出せるよ」と言われて
その30万円のうち20万円が編集マンへの報酬になったと。
途中から制作会社がお金を出してくれることになったので
英語版を作って国際映画祭などに出品できた。と
とは、いえ制作会社の出してくれたお金というのは借金になるので
映画館で上映している今、この稼ぎで借金を返済している。
借金返して残りがあれば制作会社と自分たちで折半の儲けになる。と

なんとも大変なお話であります。(興味深すぎる)
作りたいものを作るとは、こうやって作るのか。と思います。
一方でこれだけ自主的に動く、やる気があれば何でもできるだろうなって思います。

監督は最近上映している社会派映画を例に出して
「はりぼて」はもう1万人もの人が見たとか
「なぜ君は総理になれないのか」は3万人も見たとか
「れいわ一揆」はまだ小ヒット程度で1万越していない!と
頭にくる!」「東京って何人居るの?!」って興奮気味におっしゃいました。

私は、「れいわ一揆」は4時間もあるから~~~とか思いましたが
先程の制作費の話を聞いた流れで監督の「頭にくる!」がいいですね~~と
ニヤニヤしてしまいました。
監督、一生懸命でステキ

監督は映画は3回見ないといけない!とおっしゃいます。
1回目はストーリーを追う。
2回目は個別のシーンに気づく
3回目は2回目で思ったことを検証できる。
「れいわ一揆」は言葉をギューと詰め込んだので1回ではわからないと思う!と。

確かにそうかも。と私はまた頷きます。
4時間あるけれどこの映画ならまた見たいと思えます。

ミニシアターが強い地域は選挙の時に革新に票が行くそうです。
ミニシアターで映画を見ることで世界最先端の問題を知ることになるから
自ずと勉強になるんだそうです。

監督は
TVそのものが悪いわけじゃないけれどTVの人が作った映画はTVの作りになる。
人間性の深い所まで表現を深めていかなくて腹立たしく思う。
そういう映画がヒットしてたら私なんかどうしたらいいの?っておっしゃってました。

私は、もう共感しまくり頷きまくりです。
そしてホンマにどないしたらええんやろって感じです。

「れいわ一揆」面白いよ☆!元気が出るよ!ホントだよ♥

宣伝して一人でも多くの人に見てもらいたいと思います。
みんな見てねー.+*:゚+。.☆

「れいわ一揆 」上映館・上映スケジュール↓
https://movie.jorudan.co.jp/cinema/39707/schedule/

「れいわ一揆」公式ホームページ
http://docudocu.jp/reiwa/

ブログ注・
監督トークショーの話は私のメモから起こしました。完璧な文字起こしではありません。
所々割愛しています。言葉の解釈など勘違いがありましたらごめんなさい。

「アップリンク渋谷」の写真は夜ですが帰りに撮ったのでした。映画は昼から見てました。

 

 

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常夏さわや(tokonatsu sawaya) 1981年神戸市生まれ 現在埼玉県川口市で夫と二人暮らし。  まんが、イラストの受注製作をしています。

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