「崖際のワルツ」の感想
今日は漫画の感想を書きまーす!
昨年の11月だったか、
本屋さんで並んでいる「月刊アフタヌーン」の表紙が
「良和先生最後の新連載!」となっていて気になって
普段買ってない雑誌を買ったのです。
それでお目当ての漫画以外の今まで知らなかった漫画も読んで
けっこう気になったのが「青野くんに触りたいから死にたい」
もうタイトルからして何の話?って思うけども
連載途中の1話読んでも分からない。
でもキャラがなんだか一生懸命で切実で心配になるのです。
そんな気になる漫画の作者さんが短編集を出していたので買いました。
「崖際のワルツ」 タイトルいいですね~
新人賞四季賞受賞作の「ボインちゃん」とその続編「セーラー服を燃やして」と
表題作「崖際のワルツ」の3本が収録されて全145ページのコミックスです。
全部すごく面白かった!
全部ハッピーエンドで終わり方がすごく優しく爽やかでいいな~って思いました
そのハッピーエンドに至るまでなんかキャラの事が心配で
あ~~どうなるんだ~~??って気になって読んでしまいます。
お話はそれぞれけっこう地に足がついています。
おっぱいが大きくて気になっているのに皆に無神経な事をされて悩む小学生の話と
学校に行きたくなくて行かない女子中学生が周りに心配されまくって追い込まれる話と
演劇大好き少女と常識がずれていて友達のいない美少女がペアを組んで寸劇をする話で
こういった話が何とも言えない独特の作風ですごく新鮮に読めます。
「青野くん」にもあった作者の「持ち味」が魅力です。
絵もコマのテンポもホラーみたいな静寂感があるのです。
なんとも不気味ですがキャラはイキイキとしていて
どこかに居そうな等身大の少女が泣いたり笑ったり困ったりしているのです。
少女たちの居る世界の不安感が表現されている気がします。
「不気味奇麗」とでもいいましょうか絵は丁寧でとってもキレイです。
そうだよ!少女の心理を描く時はこうでなきゃ!と思いました。
少女の世界は幽玄なのだと思いだしました。
少女の世界を明るく楽しくだけじゃなく
不気味で暗い感じをにおわせて表現してくれると
「リアルや!」と嬉しくなります。
それでラストが爽やかハッピーエンドだと最高です。
私が10代の時に萌えまくっていた望月花梨先生もそんな感じです♪
少女マンガ雑誌じゃなくて青年誌のアフタヌーンでこれがあるんだな~と
やっぱり作者さんの持ち味が斬新なんだろうなと思います。
ちょっと今までとは違う感じの漫画が読みたい方にお勧めです。