節分に追い払う鬼とは何者なのか?
2017/02/04
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前回に続いて節分の話です。
節分に豆まきして鬼を追い払うと健康に過ごせると言います。
鬼は「隠」「おぬ」という音が変化してできた言葉で
陰に隠れて見えない存在。
この世のものではないもの。
死と生の挟間に居るものの事。
人間の目に見えない災いや病気など
鬼のせいだと信じられていました。
だから祓うと健やかに過ごせるというんですね。
なんでも鬼のせいにされて鬼がなんだか気の毒だなぁ。
季節の変わり目に病気になりやすいですね。
鬼が出てるんです。
古代中国では「追儺(ついな)」という儀式があり
金色の四つの目がついた面をし
右手に矛、左手に盾を持った方相氏(ほうそうし)が
鬼を追い払っていました。
これが日本に伝わり、「鬼やらい」と呼ばれ
平安時代の宮中で大晦日に行われていました。
方相氏は矛を地面に打ち鳴らし
「鬼やらい、鬼やらい」と大声を出して大内裏を歩き回り
目に見えない疫鬼を追い払いました。
人々は方相氏の援護をして後に続いて「鬼やらい」を唱和したり
でんでん太鼓を振って音をたてたり
桃の枝の弓に葦の矢で射って疫鬼を祓いました。
やがて9世紀になると鬼を追い払う方相氏が鬼役になり
弓矢で射られて追われるようになりました。
そのうち民間の風習とまじりあい、豆をまいて鬼を追い払う儀式になりました。
方相氏、かわいそう。
悪役が目に見えないのでは物足りなくなったんでしょうね。
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