映画「ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん」を見た感想
TSUTAYAカードの更新で久々にお店に行きました。
カード更新の特典で借りようと思っていたDVDが全部レンタル中だったので
お店でたまたま目に止まったDVDを借りてきました。
「ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん」
外国のアニメなのですが三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー提供作品だそうで
2020年に発売されたDVDです。
監督も原作も全く知らないのですがDVDに書いてある「あらすじ」を読んで
これは絶対に面白い!と思いました。
「行方不明のお爺さんを探しに孫娘が冒険のたびに出る」という
ストーリーは王道なのですがモチーフが珍しいです。
19世紀ロシア。14歳の小公女の北極圏への旅。萌えます!
実際大当たりでした。
びっくりするくらいハイレベルの洗練されたアニメです。
全く無駄がなく言葉少なく絵で語ってくれて
その絵が全部ポストカードにしたくなるような美しく愛らしく
ポップなイラストレーションなのです。
貼り絵っぽいというか主線が無く
動くのが意外な感じがします。
しかし不自然さはなく状況や心情がよく解る動きをするのです。
背景も絶妙なデフォルメで詩的に美しかったです。
ロシアの都も北極圏も素晴らしかった。
光や風、海の水の重さ、氷の硬さ、寒さ、
船乗りが帆船を操っている様子等とてもリアルでした。
そして旅は甘くなく、過酷でした。
主人公がよく耐えたな~と。
勇気と聡明さに惚れ惚れします。
北極につくまでの苦労は自身の運と度胸と根性で乗り越えるのですが
北極についてからの苦労は自分のせいで周りに苦労をかけているという
重荷とセットで本当に過酷です。
大きすぎる犠牲を出してしまって退くこともできない
北極は本当に過酷です。
ストーリー展開が上手で1つの要素が連鎖して
ピンチもチャンスになり
チャンスが来ても一難去ってまた一難
絶望しても希望を見つけ、冒険が続きます。
もうダメかな、もう死んじゃってお終いかな?って
見ている方が諦めそうになるのですが
何度も救われます。素晴らしいストーリー展開です。
終わり方も納得の行くものでした。
主人公は立派に成長していて大げさではなくとても自然でした。
デフォルメされた絵で自然な表現ができているという
ギャップが最大の魅力な気がします。
これはとてつもなく丁寧な仕事をしていると思います。
何回も見たいお気に入りの映画になりました。